エアコンのカビ防止は冷房後送風すると良い

エアコンの冷房運転後、1~2時間程度送風運転をしておくと、内部のカビが繁殖しづらくなります。また、翌日の冷房運転開始時のニオイが少し減りました。

カビが生える原因は、冷房時内部に付着する水が大きな原因です。すなわち、暖房運転では発生しづらいということです。

エアコン内部のカビ繁殖防止には、内部から湿気を逃がす必要があります。送風して湿気を逃がしたり、さらに弱く暖房して効果を上げたりという挙動をメーカー各社取っています。

送風はエアコン内部にあった湿気が部屋に出てくる。弱い暖房は、部屋が暑くなるという欠点があります。どちらが良いかとやってみると、送風ならジメジメするものの暑いとは体感せず、弱い暖房だと暑いと感じたので、送風を利用しています。

既に内部にカビが生えている場合でも、乾燥運転によって症状がある程度軽減されると考え調べたところ、臭気の研究30巻pp.268-278(1999)より調査例4:カビ汚染という記述が見つかり、確かに効果があるようです。このページは引用部分以外も非常に参考になります。

エアコンは1991年5月に使いはじめ、1996年までは2台とも夏は昼夜連続で冷房運転をしていた。(中略)1995年の夏にカビ汚染が進行した。1996年にはさらに汚染が拡大し、内部も吹き出し口もカビで真っ黒の状態で、室内に入るとアレルギー症状(なみだ目と鼻水)を示す研究員が現れた。

そこで1997年以降、エアコン内部の間欠的な乾燥を図った。(中略)連続で冷房していた1996年までは毎年エアコンの吹き出し口でカビ指数が検出されたが、毎日18時間冷房・6時間送風で、冷房と送風を交互に入れた1997年以後は検出されなくなった。(中略)1997年以降、目に見える汚染状態は前と変わらず真っ黒のままであるが、エアコンから放出されたカビ数も室内空気中のカビ数も大幅に減少し、研究員のアレルギー症状は現れなくなった。エアコンのカビ汚染がすでに目に見える状態になった後でも、間欠的な乾燥で対応可能であった。

今後は、カビ抑制プログラムの組み込んであるエアコンが製造されることを希望する。送風乾燥でも加熱乾燥でも、プログラムだけの話でコスト上昇にはならないので、すぐにでもできるはずである。

臭気の研究30巻pp.268-278(1999)より調査例4:カビ汚染 4-2 カビ汚染されたエアコンでのカビ防止

カビ抑制プログラムは現在発売されている家庭向けエアコンのほとんどに内蔵されています。

各社の一番廉価な機種のカビ防止挙動を調べてみました。上位の機種はリモコンに送風運転モードがあったり、工場出荷時の設定、内部クリーンの挙動も違う可能性が大いにありますので、それぞれの説明書をご覧ください。

三菱電機 MSZ-GM223 取扱説明書 P.14 内部クリーン運転

  • 内部クリーン運転では、エアコンの内部を乾燥させるため最大10分間の弱暖房運転を行います。そのときお部屋の温度が約2~3℃上がることや、お部屋の湿度が上がることがあります。
  • 冷房・除湿運転(切タイマー設定時含む)送風運転(約25分間)弱暖房運転(最大10分間)送風運転(約1分間) 自動停止 停止(約3分間)
    • 弱暖房運転です。手動で送風運転することもできます。

富士通ゼネラル AS-J22C 取扱説明書 P.7 [8]内部クリーン運転

  • 冷房・除湿運転を約 10 分以上行うと、室内ユニット内部が結露します。内部クリーン運転は、この結露をとるために行います。
  • 内部クリーン運転は、送風運転と微弱暖房運転を行いますので、室内温度・湿度が若干上昇することがあります。
    • 弱暖房運転です。手動で送風運転することもできます。

ダイキン AN22PES-W 取扱説明書 P.11 内部クリーンについて

  • 送風運転と暖房運転でエアコン内部を乾燥させます
  • 屋外温度が24度以上または室内温度が高くなったときは、暖房運転を行いません
    • 弱暖房運転です。手動で送風運転することもできません。

日立RAS-AS22C 取扱説明書P.14 内部クリーン運転機能より

  • 内部クリーン運転は、暖房運転・送風運転を行い、室外機のカビの発生を抑制します。
  • 予約をしますと冷房除湿運転終了後に約60分間運転します
  • 外気温が高い場合は暖房運転が送風運転になることがあります。
    • 弱暖房運転です。手動で送風運転することもできません。

Panasonic CS-F223C 取扱説明書P.11 本体内部のカビ繁殖を防止したいとき

  • 冷房または除湿を30分以上運転したとき、室内ユニット内部を自動で乾燥します。(除湿は室温16度以上で運転したときのみ)
  • 運転停止後、内部乾燥ランプが点灯、上下風向ルーバーを閉じたまま内部乾燥運転(送風→暖房→送風)をします。最長90分間運転後、自動で停止します。
    • 弱暖房運転です。手動で送風運転することもできません。

三菱重工 SRK22TP 取扱説明書 P.18 内部クリーン運転

  • 内部クリーン運転は運転ランプを点灯し,フラップを閉じた状態で室内ファンを約2時間運転します。
    • 弱暖房は無く、送風運転のみのようです。

東芝 RAS-221EP 取扱説明書 P.15 クリーニングについて

  • 冷房またはドライモードで約10分運転した後に運転を停止すると自動でクリーニングをはじめ、時間が経過すると自動的にクリーニングを停止します。
  • 10分以上1時間未満:クリーニング時間2時間
  • 1時間以上:クリーニング時間4時間
  • クリーニングの電気代は、1回あたり約1円です(22円/kWh)
    • 弱暖房は無く、送風運転のみのようです

シャープ AY-C22SD-w 取扱説明書 P.7 内部清浄

  • 手動運転 約40分間
  • 自動運転よりも念入りな運転をします。長期間使わないときのお手入れなどに使用してください。
  • 室内機内部にプラズマクラスターイオンを送ると同時に、吹出口周辺と室内機内部を送風、または暖房運転で乾燥し、カビの発生を抑制します。(外気温が24℃以上のときは送風運転、24℃未満のときは暖房運転で乾燥します)
  • 自動運転 約30分間
  • お買いあげ時は、冷房・暖房・除湿・プラズマクラスターイオンの停止毎に働く自動運転「入」に設定されています。
  • プラズマクラスターイオンを送ると同時に、吹出口周辺を送風運転で乾燥し、カビの発生を抑制します。
    • 手動時は弱暖房、自動時は送風のみのようです。
    • プラズマクラスターイオンで送風運転ができるので、オフタイマーと併用して、手動で乾燥運転させることがきるようです。

三菱電機 製品登録サービスNEWS:ナースコール

  • エアコンのニオイは内部に付着したカビなどが原因
  • カビ繁殖を防ぐには冷房後2時間程度の送風運転を!

余談:説明書の文書をコピー&ペーストできるのは、三菱電機、三菱重工、シャープ、富士通ゼネラルのようです。面倒なので、PDFファイルのコピー不可のフラグは外してほしいなと思いました。

最近の省エネエアコンの室外機がウルサイのは仕様

最近のエアコンは非常に省エネで、買い換えると目に見えて消費電力量が減って大変素晴らしいです。

しかしながら、室外機の騒音が10年前のエアコンと比べて、うるさくなっています。以下はメーカー説明書から見た一例です。

  • 三菱重工 SRC259R 冷房38dB 暖房40dB
  • パナソニック CU-V259A 冷房46dB 暖房46dB

6~8dB音響レベルが上昇していることが分かります。騒音対策では、「音が10dB減衰してはじめて感覚的に半分になる」とのことです。

なぜうるさくなったのかを調べてみたところ、エアコンに欠かせない部品であるコンプレッサーの種類が変わっていたためでした。なお、多くの機種で暖房時に数値が上昇するのは、コンプレッサーの回転数が高くなっているためと考えられます。

先に例に挙げた三菱重工のエアコンはスクロールコンプレッサーを採用しています。スクロールコンプレッサーは高価ですが、振動、騒音が少ないことが特徴のようです。あくまで個人的な主観となりますが、スクロールコンプレッサーは、ロータリーコンプレッサーと比べて、遮蔽しづらい低域の音(低周波音)が少なく、そのためか共振も少なく、より静かに聞こえる傾向があります。

現在の省エネエアコンは安価で振動、騒音の大きいロータリーコンプレッサーを採用した機種がほとんどとなっています。メーカーも弱点は認識していて、ツインロータリーコンプレッサーや、スイングコンプレッサーといった、改良品も出ているようです。

騒音問題、特に低周波音は隣人の苦情として裁判にまでなることがあります。周りの環境によっても音の大小が大きく変わったりするので、修理ではなかなか改善しないようです。

エアコンだけでなく、同じコンプレッサーを使った製品であるエコキュート、床暖房、エネファームについても、見過ごされがちな低騒音、低振動、低周波音対策に期待したいところです。

戸建て住宅をリフォームした感想

戸建て住宅をリフォームして1年が過ぎ、いろいろ分かってきた事をまとめておこうと思います。1981年以降の新耐震設計基準対応の木造軸組み、地域区分はIV地域です。

業者の対応など

建売等もやっている電鉄系の建築業者さんに発注しました。

営業さんは一級建築士を取得している方でした。図面を見て話したり、概略図を描くのはとても上手で素直に凄いなと思えました。

しかし、実際の工事手法、塗装、電気、断熱の知識は不足気味でした。工事手法は下請け業者さんの社長さんにフォロー、塗装は何度かやり直しになりました。

施工管理技士の方もいたのですが、あまり話す機会がなかったです。

凄い資格を持っている方でも、忙しさで抜けてしまったり、専門分野について「知らなかったり」することがままあるという事がよく分かりました。少しでも変だなーと思う事があれば物怖じせず聞くことが非常に重要です。また、私の営業さんだけかもしれませんが、撤退戦を非常に恐れる傾向にあるので、出来ないようだったらやめて下さいとこちらから言う勇気も大事です。その指摘をするためにも、自身が相当に勉強しておく必要があると感じました。

また、住みながらリフォームを行ったことにより、現場で速やかに変更点を連絡し合えたのは非常に良かったと思います。引っ越しや入居前リフォームの場合も、ちょくちょく現場に足を運んで、写真を撮っておくことをおススメします。あれ?下地入れたっけーなんて大工さんが言ってきても、写真があれば迅速に事が運ぶことがあります。

住宅は関東間と関西間の違いのように、地域によって基準尺が違ったりすることがあります。本社が違う地域にある会社に見積もりを取った際、住んでいる地域に適合しない機器が見積もりに入っていたりすることがありました。建築は地場産業で、なるべく基準尺などが同じ地域に本社がある業者に発注すると、トラブルが少なくなるように思えました。

設備関係(サッシ)

冬場に窓の結露が床に伝わり、その湿気から床板が傷むレベルだったので樹脂サッシ(一部アルミサッシ)+2重窓にしました。

樹脂サッシは費用が高い分、素晴らしい効果でした。同じ部屋でアルミと樹脂とを使い分けてみたのですが、アルミにはかなり結露が付いていても、樹脂にはほとんど付かないというパターンが散見されました。熱伝導率の問題からか、結露対策には2重窓も効果がありますが、サッシを樹脂にする方がより効果的なようです。

昔のサッシの大きさに合う既製品が無い場合は、サッシを特注せず壁側の高さを弄って対応した方が予算が安く上がる場合が多いようです。

設備関係(床暖房)

PTCヒーター(電気式)床暖房でA面、B面という風に切り替えが出来る製品です。7畳+4畳程度が有効スペースです。どこを区切りにするのかは最後まで悩みました。

たしかに快適ではあるのですが、やはりエアコンの倍、月1万円程度の電気代アップは覚悟しておく必要があります。リビング全面を付けるとなると、かなり贅沢をしていることになります。床暖房の上にヒーターなしのコタツを設置すると、床を掃除するのが楽な上に、出られなくなるほどなのは確かです。

ヒートポンプを使った電気式や、温水式、蓄熱式床暖房なら、比較的ランニングコストが抑えられると思います。総合すると、必要なら北海道の家は全て床暖房が入っているでしょうし、IV地域には必要のないものなのかもしれません。

また、ピアノのある部屋に導入する場合は、床暖房の入る上には絶対にピアノを設置しないでください。乾燥しすぎで状態が最悪になります。どこにヒーターが入るのかという敷き込み方は変えられるので、事前に必ず設置位置を考えましょう。

設備関係(トイレ)

以前の排水設備をそのまま利用する場合は、アジャスタを付けられる商品を選ぶ必要があります。アジャスタが無い場合は、後ろの壁と手洗いの間に広大なスペースが出来て不格好です。

また、これは導入したものではありませんが、リフォームの場合、節水型の導入は控えた方が良さそうです。配管の傾斜等が原因となって詰まる事例がそこそこあるようです。

内装

年数の経った住宅は、クロスを張り替えた際どうしても浮きが出やすくなる傾向があるようです。また、真壁の場合はアク?のようなものが出てきて色が移ったりと、新築同様には出来ないことを念頭に置いておく必要があります。

AAクロスといった、防カビなど機能性のあるクロスもあるので、キッチンやトイレなどは採用を考えても良いです。

床板はすり傷だけでなく、ヘコミ傷対応のものを選ぶ方が良いです。少しリモコンを落としただけで容易にヘコミキズがついてこちらが凹みます。

また、ノーワックスタイプの場合は、当初はツヤが無いなと思いますが、半年程度使っているうちにツヤツヤになります。床鳴りについては、新築とは違い下地も影響してくるので、完璧に解消させることは出来ないようです。

断熱

小屋裏の断熱材がロックウール50mmしか入っていなかったので、普通のグラスウール10kを100mm上積み施工しました。夏場の暑さ対策で、昼間は変わらない感じでしたが、日没後窓を開けていると室温が外気温並みになるまでの時間が早くなりました。

冬場の暖房時も熱が逃げない分、多少効率がよくなるので、次世代省エネ基準の厚みに比べて明らかに少なかったり、床下や外壁に入っていない場合は入れておくと効果があります。

私は後から知ったのですが、新耐震基準以前の木造軸組みの場合は、通気止めを施工すると良いようです。ツーバイフォー構造の場合は構造的に不要。また、剛床仕様の場合は上部(小屋裏)の施工のみで良いようです。

ちなみに私の場合のように「当時の建築仕様的に通気止めが施工されているはずなのに実は施工されてなかった」なんて事例もあるので、北側や部屋の壁紙の隅にカビっぽいものが見えるようなら、冬場に内壁が温度差により結露した跡かもしれませんので、確認してもらうと安心かもしれません。

断熱関係の知識が現場の職人や営業に広まったのはここ最近のことで、古い住宅で出窓部分や2階がせり出してる部分に断熱材が入っていない事例はよくある事のようです。余談ですが、温暖なIV地域とはいえ、快適性や省エネに直結するのにずいぶん適当でヒドイなと思いました…。

その他

風呂は在来工法からユニットバスにしました。風呂水が翌朝でも生暖かく、断熱性能は良いようです。カビが付きにくいために、手入れもしやすいのでユニットバスにして良かったです。

屋根は雨漏りがあったのでスレート瓦を葺き替えました。事前に小屋裏に入り、屋根材と直下の断熱材にシミがあるのを確認していたのが幸いしました。

外壁塗装も一般的な塗料を使用しました。ツヤ有りからツヤなしまで段階的に選べますが、ツヤなしはツヤ部分を削る加工をするようです。ツヤ有りでも全く気にならなかったので、これで良かったと感じます。

内壁を剥がす場合は耐震補強もやると良いです。阪神淡路大震災以前の住宅は開口部(窓)が多く、耐震性に劣る場合が見受けられるようです。サッシの話ともつながってきますが、横幅1820以上の大きな開口がある場合は、一部壁にして耐力壁にしてみるのも良いかもしれません。

外壁に手を入れるついでに、出窓下に作った収納はお気に入りだったします。

キッチンはごく一般的なシステムキッチンを導入しました。ステンレス→人工大理石になったおかげで、日光の照り返しが減り、夏場楽になりました。余談ですが、キッチンは値引き率が非常に高く、定価っていったい何のためにあるのだろうと思いました。

まとめ

見て頂ければ分かるように、リフォームというのは既存の状況の把握という大きな問題があるために、新築よりもずっとトラブルが起こりやすい構造になっていることが分かると思います。重ねてになりますが自身が相当に勉強しておく必要があると感じました。

既存廃棄費用や引っ越し費用も考えると、随分割高になることは否めませんが、耐震、省エネを含めて今の基準となる新築も一つの考え方だと思います。

参考サイトさん