テレビの年間消費電力量の算出方法について

つい最近テレビを購入する際、カタログを見ていて、ほぼ同じ「定格消費電力」にも関わらず、「年間消費電力量」に大きな差異のある場合があることに気がつきました。

そこで、どのように算出しているのか調べてみると、自動輝度調節機能や、画質モードの「標準」状態によって、「年間消費電力量」を低く見せることが可能であることが分かりました。

周辺照度300ルクスの状態での輝度を低く設定する、画質モード「標準」の状態での明るさやバックライト出力を落とすという方法が考えられます。

また、店頭で並んでいる異なるメーカーのテレビを画質モード「標準」の状態、かつ自動輝度調節機能をオフにすると、明確に明るさに違いがでました。FPDテレビの「省エネラベル」,年間消費電力量の算出基準は適切か?の記事でも指摘されています。こちらでは、標準モードでの画面輝度を表示するよう提案しています。私も賛成です。

【西川善司の大画面☆マニア】第164回:最高画質プラズマVIERA「TH-P65ZT5」 -AV Watch 実際の製品レビューを見るかぎり、この記事の下部にあるような、「スタンダード画調」の輝度が低い状態で年間消費電力量を計算しているものと考えられます。画質が良く、輝度も高い他のモードでは、消費電力がかなり増えることを考慮する必要があります。

私の知る中でもPanasonicのTH-L26X2を家に設置した際、自動輝度調節機能や画質モードを変えないと画面が暗い、と言っている方がいらっしゃいました。

店頭での表示モードも標準にすることが出来れば、と思います。映像が地味に見える、見比べると暗くなるという理由で、各社ブラウン管の時代から「あざやか」モードなどに設定しているようです。

非常に明るい店内では、自動輝度調節機能の働きは分かりません。

もちろんテレビを消してしまうのが一番良いわけですが、設定の変更は店頭と同じように見える、と期待して購入する消費者、消費電力量の削減出来る店、双方にメリットがあると考えています。

算出方法は以下の通りです。平成21年度の資料のようです。

E={(PO-PA/4)×t1+PS×(t2―tepg)+PepgXtepg}/1000

E :年間消費電力量(kWh/年)
PO :動作時消費電力(W)
PS :待機時消費電力(W)
PA :節電機能等による削減電力(W)
Pepg:EPGデータ取得時の電力(W)
t1 :年間基準動作時間(h)1642.5(365日×4.5時間)※
35
t2 :年間基準待機時間(h)7117.5(365日×19.5時間)※
tepg :年間基準EPG取得動作時間(機器により異なる)

PA1=PA1Max-PA1Min
PA1MaX:自動輝度調整機能による低減消費電力は、周辺照度300ルクス以上の状態において測定した消費電力又は節電機能スイッチを切った状態の消費電力のいずれか小さい方
PA1Min:周辺照度0ルクスの状態において測定した消費電力

液晶テレビにあってはコントラスト及び明るさ並びにバックライト調整、プラズマテレビにあっては、コントラスト及び明るさ調整は、工場出荷時の位置に設定すること。但し、最初に電源を入れた時、これらの画質モードを選択可能なメニューが表示され、ユーザーが標準状態モードを選択できる機種においては、標準状態(一般に家庭で使用するメーカー
推奨状態)に設定する。

総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会 テレビジョン受信機判断基準小委員会 最終取りまとめ 財団法人 省エネルギーセンター(ECCJ)より

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